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【原因と対策】
剥がれ易いインキとしては一般的に”銀色”、”金色”などが剥がれやすい傾向があります。また、印刷加工後にある程度の時間が経過するとインキに残留している溶剤が揮発して、インキが剥がれにくくなります。インキに”補強剤”を添加することで、インキの接着を強化することができます。しかし、補強剤を添加したインキは光沢が悪くなる事があります。補強剤を添加したインキはゲル状になる事があります。

処理原反の場合は、コロナ放電処理が適正にかかっていない事が原因の場合があります
”処理が甘い(弱い)”と言われる現象です

上記以外に、インキが剥がれる原因としては、下記の内容が考えられます

1)原反に静電気防止剤などの添加剤が多量に添加されている
2)印刷インキが古く、接着が弱くなっている。(インキを溶剤で薄めすぎている)
3)印刷したばかりで、溶剤の残留が多い
4)印刷原反の処理に対して、適正でないインキを使用している
...(処理用インキ、未処理用インキ、処理未処理兼用インキなど)
5)印刷した袋の使用用途に合ったインキを使用していない
...(耐油インキ、耐候・耐光インキ、耐熱インキなど)

原因としては、下記の内容をが考えられます

※兼用インキを使用した場合は、「処理原反+処理インキ」・「未処理原反+未処理インキ」よりは、若干インキの定着が弱くなりますが、処理原反・未処理原反問わず使用することができます

・処理原反に対して、処理インキを使用しているが、原反の処理が弱くインキが剥がれてしまう事があります

ポリエチレン原反の処理(単位はダイン/cm(dyne/cm))は、機械の設定標準を通常42から44Dyne/cmにしていることが多いのですが、設定ミスなどで38Dyne/cm以下に成ってしまうと、ほぼ処理がされていない状態と同じになってしまいます

処理を確認するには、専用のペンがあり簡単に確認することができます。(マジックで書きインクの弾きかたによりある程度の処理の状態を予測できます)

また、処理に問題が無い場合は、一色増えてしまいますが透明メジュームインキを全面に印刷して印刷インキの剥がれや移行を改善することができます
【肥料・たい肥などでインキが剥がれてしまう場合】
肥料・たい肥では、醗酵が十分でない場合(完熟醗酵していない)は、袋に詰めた後も多量のガスが発生します。そのガスが袋の内側から外側へ抜け(ポリ袋は、空気・ガスは透過します)、それが原因で、印刷が剥がれてしまいます。

この場合は、肥料・たい肥の醗酵が足りないのが原因です。通常、醗酵が完了している場合は、ガスの発生も少なく、臭いも少なく、水分が20%以下が一般的です。(鶏ふんの定義の場合)

この場合は「袋には不良は全く無い」「袋の改善も不可能である」となります。また、根本的にガスを発生する肥料・たい肥は、ガスにより肥料・たい肥としては使用できません。そのガスにより植物も枯れてしまいます。

また、たい肥を製造する場合に、発酵促進剤として、「米ぬか」など、油分が多いものを多く使用している場合は、その油分が袋に浸透してインキを剥がしてしまう事があります

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