この不良が発生する事が予想される、園芸用のポリ袋としては、以下の商品が想定されます(紫外線によるインキ剥がれ(飛び)以外の場合)
・鶏糞(乾燥鶏糞、発酵鶏糞)
・牛糞(乾燥牛糞、発酵牛糞)
・米ぬか
・魚粉
・油かす
【鶏糞】鶏糞バイオオイルを製造できるほどの油分が含まれています
下記のサイトによると、31%のオイルの抽出ができることが明記されています
https://biogreen-jp.com/2018/02/26/chicken-manure-pyrolysis-test-data/
この内容にても分かる通り、油分が多く含まれている事がわかると思います
【牛糞】牛糞バイオオイルを製造できるほどの油分が含まれています
下記のサイトによると、24%のオイルの抽出ができることが明記されています
https://biogreen-jp.com/2018/02/25/cow-manure-pyrolysis-test-data/
この内容にても分かる通り、油分が多く含まれている事がわかると思います
【米ぬか】米ぬか(米糠)はこめ油を多く含むものです
【油かす】油を絞った残り粕ですが、油を多く含んでいます
【魚 粉】油を多く含んでいます
「鶏糞」「牛糞」「米ぬか」「魚粉」「油かす」の袋は、長雨や高温などで、保管中に水分を吸収し高温などになると、脂分がポリエチレンを透過して、袋の外面に印刷をしている印刷インキまで到達します。印刷インキは油には弱いため、インキが溶けてしまい印刷の剥がれが発生いたします。油が原因の印刷の剥がれの場合は、インキが溶けたようになるのが特徴です。
また、培養土などで増量剤として「牛糞を混ぜている商品」「米ぬかを発酵促進用とともに肥料として混ぜてる商品」などもあります。この様な商品も、長雨や高温などで油が染み出て、ポリエチレンを透過してインキを剥がしてしまいます。やはり、単体製品と同じく、インキが溶けた様になることが多いです。
インキが剥がれるのは、積み上げている下部の商品に多く発生することがあります。積み上げている圧力により、油の滲み出る量が多いと推察しております。(堆肥などでは、牛糞または米ぬかを20%以上混ぜている商品も珍しくありません)
この様な、印刷インキの剥がれ不良は、袋が原因ではなく、内容物が原因のため、ポリエチレン袋(ポリ袋)で袋を作っていいる限り、保管方法にもよりますが夏場などに発生してしまうことは、回避できません。また、ナイロンとポリエチレンのラミネート袋の場合でも、通常のドライラミネートでのフィルムの貼り付け加工を行っている袋では、ラミネートが剥がれる不良の発生が考えられます。ラミネート袋の場合は、予めレトルト用など油に強いドライラミネート時の接着剤などの対策が必要になると思います。
【特にインキが剥がれると思われる要因】
鶏糞、牛糞などで、完全発酵になっておらず、ガスの発生がある場合は、ガスもポリエチレンを透過しますので、尚更インキが剥がれやすくなります。完全発酵をしていない場合は、鶏糞、牛糞の臭いを確認すると、臭いにおいが確認できるともいます。「臭いがする」「サラサラしていない(完全発酵後は水分が少なくサラサラである)」場合は、完全発酵をしていません。そのようなものを袋に入れた場合は、印刷は「ガス+油」で剥がれます。
また、ガス(臭い)が発生している物は、園芸に使用した場合は、アンモニアガスを発生して悪影響です
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