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カラー構成と製版

・カラー印刷(カケ合わせ、CMYKとRGB)
カラー印刷は、三原色にてカラーを表現しております。ポリエチレンやラミネートの透明なフィルムに印刷をする場合は、イエロー(Y)+マゼンタ(紅)+シアン(藍)+黒+白の5色印刷になります。また、紙の印刷の場合は、通常は白を除く4色で印刷をする事がおおいです。
CMYK カラーかけ合わせ内容
C=藍(シアン:Cyan)
M=紅(マゼンタ:Magenta)
Y=黄(イエロー:Yellow)
K=黒(ブラック:Black)
また、黒を抜いて三原色+白又は三原色のみの印刷の場合は、黒による印刷の引き締まりは無いが、カラーを表現することができます。その場合は、黒が無いので黒に近い紺色で黒の代わりを表現いたします。
・カラー印刷(カケ合わせ)では、出しにくい色や特定の色をできるだけ正確にしたい場合には、特色と言って、オリジナルに混合したインクを作り印刷を行います。オレンジ、ピンク、紫系などで特色を使うことが多いです。

・「CMYK」と「RGB」の違い(印刷の製版には、全てCMYKを使います)
CMYカラー内容 RGBカラー内容
CMYKは主に、印刷物に使用する発色方式で、これに黒(K)を加えた4色が利用されます。また、ポリエチレンなどの透明な素材に印刷をする場合には、白ベタが不可欠なため、カラー印刷をする場合には、CMYK+白の5色が必要です。そのためカラー製版データを作成する場合にもCMYKを使用します。色が、混ざるほど暗くなり、黒に近づいていきます。これを「減法混色」といいます。 RGBは主に、テレビやパソコンのモニターに利用されている発色方式です。赤(R)、緑(G)、青(B)の光の三原色を使用しており、3色が混ざるほどに明るくなり、白に近づいていきます。これを「加法混色」といいます。(印刷用の製版ではこの三原色ではなくCMYKにて作成いします。

【 RGB と CMYK では】色域が異なります
RGBは、CMYKに比べ、色の再現領域が広くなっています。これは、「光の三原色(RGB)」と「色材の三原色(CMYK)」では色域(表現できる色の範囲)が異なるために起こります

RGBとCMYKの色域(表現できる範囲)を比べると、RGBで表現できる原色に近い鮮やかな色が、CMYKでは表現できないことがあります。つまり、CMYKでは表現できる色には限界があり、RGB(モニター)で表示されている色を全て再現できるわけではないのです

例として、オレンジや赤などを印刷物でCMYKで表現すると黒ずんで表現されてしまい、かなり違うイメージになってしまうことが多いです。その場合は、特色で1色増やすことになることが多いです
【RGBとCMYKの発色数の違い】
RGBのペチュニア RGBの発色の写真
CMYKのペチュニア
CMYKの発色の写真

発色数が少なく、写真が一部つぶれているのがわかると思います。また、色が黒ずんでいることも確認できます

ディスプレーがRGB画像のため違いが確認が難しいと思いますが、実際の画像修正では大きく異なる場合があります
・ヘキサクローム(CMYKOG)デジタル印刷の6色印刷
カラー印刷はCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の4色で印刷されてきました。しかし今、高品質化の要求とデジタルカメラ普及の影響を受け、より色再現域の広い多色印刷が行われつつあります。中でもCMYKOG(CMYK+Orange+Green)を使用する6色印刷が注目されつつあります。

カラーチップでおなじみの米国PANTONE社がシステム化した「ヘキサクローム」(ヘキサゴン=6角形を意味する)がそのデファクトスタンダードであり、6色印刷と言えばこのシステムの事を示しています
・プロセス印刷について
多色印刷開発の歴史は長いですがCMY+Kインキの掛け合わせで色や階調を表現するプロセス印刷技術がデファクトスタンダードになっています

CMYK(プロセス印刷) CMYKRGB(ハイファイ印刷)
CMY+Kで濃度とグレー再現性を高めている。RGBからマスキングでCMYを計算し最小信号からK信号を作る CMYKでは不十分な二次元色(RGB)系の色再現改善のなめ、CMYKに加えてRGBインキを使用した7色印刷
CMYKOG(ヘキサクローム)  
ICCプロファイルを利用して元画像の色空間(RGB/Lab)を6色印刷の色空間へダイレクトにマッピングしています  


・グラビア印刷の製版構成
製版の方式には、ヘリオ(ドイツ製)、オハイオ(アメリカ製)、バルカス(日本製)、レーザー(ドイツ:オハイオ社)などの製版があります

シリンダー(版)の円周(一回転)の長さが、チューブ状ポリエチレンでの印刷の場合は袋の長さになります。(横方向への加工の場合は、袋の幅になります)

シリンダー(版)は、円周のサイズを一色ごとに0.03mmから1mm前後(大きくして=計差)の径差を付けて製版をすることが多いです。そうすることにより、フィルムに適正なテンションを加えて張りをだす事ができます。(印刷機などにより計差はかわります)
また、カラーコントロール(カラコン)が付いている印刷機の場合は、径差が0mmの場合もあります

また、版の幅は印刷する生地(原反)の「幅+100mm」で作成すれば問題ないと思いますが、印刷工場の機械や工場の運営の仕方によって変わることがあります
シリンダー、版、クロームメッキ
版の一回転の長さが、袋の長さとなります。
横方向への加工の場合は、袋の幅になります
グラビア印刷の版の構造 一般的な、版の構成は上記の通りです
アルミを芯にしている場合もある
インキの使用量計算

印刷の柄を100mm幅のベタとして計算いたします
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100mmベタ×1000M=約1kg
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ヘリオ製版の場合は2/3の使用量
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インキの使用量の計算の目安として考えてください

・製版代について
日本でのポリ袋の印刷方法はグラビア印刷が多いです。グラビア印刷では、各色ごとに製版する必要があり、版のサイズは袋のサイズや印刷ピッチによって変わります。版のサイズが大きくなるほど版代が割高になり(袋の幅によっても版の大きさも変わります)、カラー製版、半調製版などにより製版価格が変動いたします。

半調製版とベタ製版
印刷の柄に、半調部分があると製版代が割高になります。また、ベタ印刷があると使用するインキの量が大幅に増えるため印刷代が割高になる場合があります。(白色のベタの場合は、白色インキが安価なため割高にならないことが多いです)

■白ベタ+赤の二色印刷の場合。(通常の製版と半調製版)
通常の製版で、版深(はんしん)が一定の製版です。(白ベタ+赤の二色印刷) 半調を含む製版です。「白ベタ+1色」の印刷で、赤の版の深を変えて(浅くして)、色の濃淡を付けたりグラデーション(半調)を使用している。
■「白ベタ+一色」の二色印刷でも、半調製版をした場合には色々なバリエーションのデザインが可能になります。しかし、製版代が割高になることと、柄などにより印刷加工代も割高になることがあります。また、袋の縦の長さが大きい場合には、印刷時に半調部分のインキが乾いてしまい、印刷しにくくなるまたは虫食い状態(一部印刷ができていない)になってしまう場合があります。
■「半調・グラデーション」の柄にて印刷する場合は、デザイン(版下)データも「半調・グラデーション」の版を使用いたします

例): 白ベタ+赤の二色印刷の場合
「白ベタ+赤ベタ」の二色印刷の場合、赤色の印刷面積が多いため、赤色の印刷工賃が割高になってしまう事があります。また、袋の縦の長さが長い場合には、ベタ部分の印刷がムラになってしまうことがあります。(インキの使用量が多いためインキの乾きに斑が発生する場合があります)


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